書籍紹介

マインドフルネスケア

今回紹介するのは『死にゆく人と共にあること マインドフルネスによる終末期ケア』です。
こちらの本はJ・ハリファックス氏によって執筆され、井上ウィマラ氏、中川吉晴氏など複数の人によって翻訳が行なわれました。
この本のポイントとなっているのは、「マインドフルネス」を行うことによって終末期の医療を考える、ということです。
それでは、そもそもこのマインドフルネスというのが何なのかを紹介します。

マインドフルネスというのは、「自分自身の心を育む」という意味があります。
通常、人間にとって死というのは耐え難い恐怖です。
その恐怖から逃避するために、辛く苦しいと知っていながら延命治療を選択してしまう人もいます。
もちろんそれが悪いことではありませんが、ほんとうの意味で自分の心と向き合わないままに決めてしまうのは後悔が残ることでしょう。

自分の心と向き合って、同時に現実を受け容れることによって死に向けた心の整理をするのが、ここで言うマインドフルネスです。
ただ、このマインドフルネスは一朝一夕で出来るものではありません。
ある程度時間を掛けて練習を重ね、考えを積み重ねることによって出来るようになるものです。

著者の情報

この本の原文の著者であるJハリファックス氏はどんな人物なのでしょうか。
この人は1942年に生まれ、40年にもわたって人の死を看取る現場に従事してきました。
その職業は「僧侶」です。
医師としてではなく、別の観点から死を見つめているからこそ、見えてくるものがあるわけです。

その中で、仏教瞑想を基盤としたあたらしい臨床訓練Being with dying(BWDプログラム)を開発しました。
終末医療の新しい形として注目を集めています。