終末期緩和ケアの病棟に僧侶を常駐?

がんなどの先進的な治療ができるようになっても、今だ完治できない病気も多数あり、最終的に緩和ケアとして痛みをとる、症状を抑制するということだけに専念し、気持よく毎日を過ごしてもらう治療、緩和ケアなどを行っている病院が多くなっています。

終末期寮の現場においては、患者さんがのぞむ様々な事が取り入れられていますが、緩和ケアに関して僧侶を常駐させるという病棟が出てきています。
2015年2月、僧侶や医師たちが主軸となり、患者さんが直面する生死の苦悩に対応できる、患者さんに寄り添う目的を持った西本願寺医師の会という会が発足しています。

先行例として存知していた病院として新潟県長岡市にある長岡西病院があります。
この病院の病棟では、末期がんや余命宣告された患者さんの肉体的な苦痛、また精神的な苦痛を緩和するというための医療機関「ビハーラ病棟」として、心のケアをする僧侶がいます。

ビハーラというのは古代インド語のサンスクリット語で、休養の場所、気晴らしする僧院という意味があります。
ターミナルケアは心を休養する場所、気持を落ち着かせて気持ちよく終末を迎える事の出来る場所ということで、こうした名前が付けられたようです。

僧侶と医師がタッグを組み患者さんにしっかり寄り添う場

緩和ケア病棟は口コミで広がり、長岡市周辺のほか東京で一人暮らしをされていたけれど地元に戻ってきた方など、長岡市とつながりのある方々が利用されているといいます。
平均26名から28名が入院されているというこの病棟には、麻酔医として活躍されてきた板野部長が病院に赴任してきてから、自身のお父様が直腸がんで他界されたことで、ホスピスの重要性を考得られたものです。
当初は僧侶が院内にいる事を不吉、縁起でもないという声も多かったといいますが、僧侶たちが長年地道に活動し、今では僧衣を付けたままで正面玄関から出入りすることも普通になってきているといいます。

様々な問題をクリアしながら、医師や僧侶が患者に寄り添うというほかの病院では見られない緩和ケアが成功しているのは、それぞれの立場で医師、僧侶、看護師などの専門家たちが協力し合い、一人一人の患者さんに向き合い、出来る事を誠心誠意行うということで成り立っています。

患者さんが必要とした場合には仏教的考えを元に接し、患者さんと宗教が違うという場合には、窓口となり患者さんが必要な宗派の僧侶を探すということも行っています。
患者さんの痛み、苦痛を変わる事が出来ない、気の利いたことが出来ないと悩むこともあるといいますが、患者さんから死にたいという言葉を聞くと、手をさすり寄り添い、その話を聞くだけでも、安心された顔をされるといいます。
寄り添い、共に痛みを共感する事が出来なくても、その時間を一緒に過ごすということで、患者さんの気持ちが穏やかになる、こうしたケアがあるということは患者さんのご家族も、心の安定につながる事ではないでしょうか。