終末期医療

明確な定義は無い

さて、ここでは「終末期医療」というものが何か、ということを紹介します。
まずはそもそも「終末期医療」が何を意味しているもので、どんな内容になっているのか、ということについて紹介します。
終末期医療は別名では「ターミナルケア」と呼ばれますが、これは和製英語で、英語圏では「End of life care」という名前で呼ばれています。
その名前の通り、人生の終わりに向けたケアのことを指しているわけです。

ただ、実は「終末期医療」について明確な定義というのは決まっていません。
どんな医療であれば終末期医療であるのか、ということは様々な医療機関や国がある中で定義が行なわれているわけではないのです。
このことが「終末期医療」を語るのを難しくしています。
というのも、ある人にとっての終末期医療が、他の人にとっての終末期医療と認識が違っていることも考えられるためです。

とはいえ、一般的にこれが終末期医療だろう、と言われる条件はあります。
それは「治療によって回復の見込みがないこと」です。
何が原因であるかは別として、ともかくその病気や怪我などが「死」にむけて針を進めており、それを止める事ができない場合の医療を終末期医療と呼びます。
「死」が見えていることが、終末期医療の唯一の定義となっているわけです。

終末期医療の一例

では、具体的にこの終末期医療においてはどのようなことが行われるのでしょうか。
ここでは終末期医療に関してまとめているニュースを1つ紹介します。
こちらのニュースを見てみると、終末期医療が普通の医療とどう違っているのかの一端を知ることが出来ます。
>>http://www.sankei.com/life/news/150127/lif1501270011-n1.html

記事タイトルともなっていますが、終末期医療における特徴は「延命」させることではなくなる、ということです。
通常、医療は長く生きさせることを目的に作られています。
しかし、終末期に到達するとその理念にとらわれているのではなく、新しい段階に突入するわけです。
できるだけ痛みなく、苦しみ無く死を迎えられるように、医療が準備を初めることになります。

この点が、終末期医療に対して多くの人の考えが分かれる部分です。
一分一秒でも長く生きた方がよいと考える人も当然いるでしょう、もしかするとその耐えた時間によってあたらしい医療が開発され、回復することが出来るかもしれないのですから、それは1つの選択として考えるべきです。
しかし、「痛み」や「苦しみ」のなかでただ生を永らえるだけならば、生きている必要がない、と考える人も多いはずです。

自分の考えはどちらでしょうか、そして、自分の大切な人はどう考えているでしょうか。
終末期医療の難しい点は、自分の命は自分だけのものではない、という部分にあります。
自分は「苦しむぐらいなら早く死にたい」と思っていても、自分の家族が「長く生きていて欲しい」と思っていた場合、ここに齟齬が生じてしまいます。
この感覚のズレが、どちらかにとって「不幸」な死に繋がることになります。

終末期医療については、日頃から自分と周囲の人とで話をしておきましょう。
死というネガティブな話題を話したくないと思うかも知れませんが、これは大事なことです。
いざそういう時になった時に、意思疎通が出来ないということは少なくないのです。
そうなってから、後悔することがないようにしましょう。